評論と実践のあいだ
以前にも書いたけれど、今の円安は予想出来ていました。さすがにここまで急激とは思わなかったけれど。おそらく、経済や投資に興味を持っている人なら誰でも予想出来ていたと思います。100人中100人が。それほど簡単な相場だった。
でも、その簡単な相場で実際に儲けた人はどの位いるのでしょうか?私は行動に移せなかったので、儲ける事は出来ませんでした。
何年に一度というレベルの分かりやすい相場だったので、きっと儲けた人はたくさんいる事でしょう。でも、その数は相場の動きを予想出来た人に比べると極端に少なくなるはずです。
どんなにきれい事を言って取り繕っても、投資というのは一種のギャンブルです。私はそう思っています*1。そして、実際にお金を賭けて勝負するのと、お金を賭けずに予想するのでは根本的な違いがあります。
ウォール街で最も有名なアナリストの1人であるメレディス・ホイットニー氏が始めたヘッジファンド運営会社が上手く行っていないようです。
おそらくこのまま会社は精算されるのでしょう。
アナリスト時代には良く当たると賞賛され、自信満々に予想を語っていたはずの人でも上手く行かない。日本の金融機関にも多くのアナリストがいて、その中には良く当たると人気がある人もいます。でも、だからと言ってその人達が投資を始めたとしても上手く行くとは限らないのです。
実際にお金を賭けて相場を張るというのは、人の心理の影響を除外できないので、どんなに頭脳明晰な人でも難しいんでしょうね。きっと、メレディス・ホイットニーさんは、アナリストに戻ればまた見事な分析をしてみせるんじゃ無いでしょうか。問題は、今でも彼女の分析を信じてくれる人がいるかどうかですが。