大江健三郎の文章
今となっては何で読んだか忘れてしまったので、出典を明示出来ないんですが。
大江健三郎さんの文体は翻訳調で、その小説は難解だと思われています。しかし、大江健三郎さんはその事を残念に思っており、出来れば小学生にも自分の小説を読んで欲しいと思っているそうです。
それで、大江健三郎さんは小説を書く時、小学生にも理解出来るような文章にしようと、何度も書き直すんですが、書き直す毎にむしろ難しくなってしまうんだそうです。
このエピソードを書いた人は「如何にも大江健三郎らしい」エピソードとして紹介していました。私も「らしいなあ」と思ったので、今でも覚えているわけです。
大江健三郎さんのエピソードとしては、当時飼っていた犬の名前が「ジブラルタル」で、「これは如何にも大江健三郎家の犬らしい名前だ」と作家仲間が対談の中で話していたのも印象深く覚えています。
あの、ちょっと舌足らずな発音で「ジブラルタル」と犬を呼んでいる大江健三郎さんを想像するとほのぼのとした気持ちになります。
大江健三郎さんに比べるなんておこがましいにも程があるんですが、私も文章を書く時、悪戦苦闘しています。どうして上手く書けないんだろう、と落ち込む事もあります。
でも、そんな時は、ノーベル文学賞受賞者だって苦労してるんだ、それより遙かにレベルが落ちる自分が上手く書けないのは当たり前、と自分を慰めています。
今日、以前のブログを読み返してみて、どうもなあ・・・、と思ったので自分を励ます為に書いてみました。