平成少数派の生活と意見

ネットの片隅でどうでも良いことを呟く

わずか1分間をケチった為に起こる損失

ダッシュボード

 

拡大するタカタ製エアバッグのリコール

先日、車のリコール案内がメーカーから届いた。初期対応をミスった為、大変な問題に発展してしまったタカタ製エアバッグのリコールだ。日本メーカーだけでも対象の車がおよそ2000万台に拡大しているそうだから、リコール案内をもらった人は多いと思う。

 

どういう事だ?

定期点検をしてもらっているディーラーに電話し、リコール案内が来た事を伝えると、営業担当者が修理の日程手配をしてくれた。修理には時間がかかるとの事で、代車の用意もしてくれるとの事。

しかし、担当者に指定された日にディーラーに行くと、対応してくれた女性社員が、「修理の予約は受けていないんですが」と言うではないか。

私「は?確かに今日と指定されたから来たんですが。もう一度調べてもらえますか?」
ディーラーの女性社員(以下デ)「(日程表?を見ながら)申し訳ありません。○○様の予約は入っておりません」

どういう事だ?頭の中を色々な考えがめぐる。電話した時に日時をきちんと復唱した上でメモしたので間違っているはずは無い。しかも日程についてはこちらの都合よりもディーラーの都合に合わせたのだ。

ちょうど隣のテーブルで、電話で話した担当の××さんが他の客と商談していた。
私「じゃあ、そこにいる××さんに確認してくださいよ。彼に日時を指定されたんだから」
彼を指さして言う。当然、××さんにも、彼に説明を受けているお客さんにも聞こえているはずである。

デ「担当は××ですか」
私「はい。彼に今日来るように言われたから来たんです」
デ「少しお待ちください」

女性社員はそう言うとショールーム奥の事務所に入っていった。
戻ってくると、
デ「申し訳ありません。なんとか今日修理出来ないか、修理部門に確認したんですが、本日は部品を切らしているので修理をお受け出来ないそうなんです」

 

私はクレーマー

なんか自分がクレーマーになって無理矢理修理しろと言ってるみたいになって来た。××さんはこちらを完全無視して商談を続けている。怒りが湧いてきたが、対応している女性社員に文句を言っても始まらない。分かりました、もういいです、と言ってディーラーを後にした。

その日の夜、担当の××さんから電話があった。今日はスミマセンでした、と言っただけで、何故予約が入っていなかったのか、その理由については語らない。私も追求しなかった。正直に言って、もう関わり合いたくなかったのだ。リコールの修理が終わったら、二度とあのディーラーには行かないと決めていた。

修理の客よりも車を買う客の方が大切なのは分かる。でも、商談がどの段階だったのかは知らないが、あそこで1分程度抜けても問題はなかったと思う。それどころか、予約ミスで困っている客にきちんと対応した方が、車を買おうとしている客も安心すると思うのだがどうだろう。

 

最初はそれほど怒ってはいなかった

その後、××さんが新型車のカタログを持って訪ねてきたが、良く来られるわ、と思った。予約が入っていないと知った時はそれほど怒ってはいなかった。あの時、予約をミスった担当の××さんが商談を中断して、謝ってくれていればそれで済んでいたと思う。

1分もあれば済んだのに、彼はそれをしなかった。たぶん彼にとって私はランクの低い客だったのだろう。しかしランクが低い客にだって車の買い換え時期は来る。その時、はたしてそんなイイカゲンな営業マンから車を買おうと思うだろうか。

彼は、たった1分間をケチった為に、一人の客を逃がした。顧客を失うというのはかくも簡単な事なのだ。他山の石として自分も注意しなければ、と勉強になった出来事だった。