平成少数派の生活と意見

ネットの片隅でどうでも良いことを呟く

ブログにおける“僕”問題

麦畑と空

村上春樹さんは、自身が訳した「キャッチャー・イン・ザ・ライ」(「ライ麦畑でつかまえて」の新訳)のyouについて、
「この小説におけるyouという架空の「語りかけられ手」は、作品にとって意外に大きな意味を持っているんじゃないかなと、テキストを読んでみてあらためて感じたんです。じゃあこの「君」っていったい誰なんだ、というのも小説のひとつの仕掛けみたいになっている部分もあるし。」と述べている。

白水社 : 村上春樹・柴田元幸『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を語る (2/5)

 

 

フィギュアスケート

トリノオリンピックフィギュアスケートで金メダルを受賞した荒川静香さんが、同オリンピックのエキシビションで採用した事で日本でも有名な「You Raise Me Up」。

この中で歌われているYouは、聞く人によって「愛しい人」だったり「優しい親」だったり「信頼する友」だったり「神様」だったりする。
 


Celtic Woman - You Raise Me Up - YouTube

 

 

日本語の人称代名詞は英語より複雑で、一人称代名詞だけでも驚くほどの数がある。

日本語の一人称代名詞 - Wikipedia

 

悩む人

ブログで自分の事を何と書くかは結構悩む問題で、何を使うかによって文章のイメージが変わってくるし、作者のイメージも作り上げられる。

村上春樹さんのイメージは“僕”で、筒井康隆さんなら“おれ”だろう。

初めは、“わたくし”で行こうかと思っていた。“わたし”では無く、“わたくし”。
それで、ちょっと気取った文章にして笑いを取るという高度な手法。
でも、そんな高度な技術が自分にあるわけが無く、結局今のところ“私”を使っている。

ちょっと調べたところ、ブログでは男性の場合“僕”を使っている人が多いみたいだ。
時々“僕”の方が良いのかなあ、と考えたりする。

もしかしたらある日突然一人称が“僕”に変わっているかもしれない。
その時は、ああ、コイツ色々悩んで“僕”に変えたのか、と笑ってやってください。
いや、もしかしたら“僕”では無く“ぼく”になってるかも知れないけれど(笑)。