安い店では安いなりのサービス
先日友人3人と居酒屋に言った。
チェーン店の居酒屋で、安くて美味しいものを食べられる。
週末と言う事もあって、店はとても混んでいた。
店員さんも非常に忙しそうに走り回っている。
その為、注文したものがなかなか来なかったり、店員さんに声をかけても、すみません少々お待ちください、と言われたりして待たされる事が多かった。
ゆっくり出来ないから店を変えようか、と話していると、奥のテーブルから怒鳴り声が聞こえてきた。
どうやら店員さんが間違って注文と違うものを出したらしい。
散々待たされた上に注文を間違えられたらそりゃ怒るよな、と私が言うと、友人の一人が、まあそうなんだけどね、と話し始めた。
岡本綾子さんのエピソード
それはアメリカ人以外で史上初のLPGAツアー賞金女王になった女子プロゴルファー岡本綾子さんのエピソードだった。
ある新聞記者が、トーナメント会場に移動する岡本さんに同行取材した時のエピソードだそうだ。
アメリカは広い国なので、田舎に行くと都会とは違いレストランを探すにも苦労することがある。
その日、やっとロードサイドレストランを見つけて遅めの昼食を取る事にした。
しかし、その店の店員の態度が悪い。サービスも全くなっていない。
記者は一人怒っていたという。
すると、岡本さんが、
怒ったってしょうがない。安い店なんだから。良いサービスを受けたかったら高い店に行けば良い。ここは、良いサービスは受けられなくても安くご飯を食べたい人が来る店だから。アメリカってそういう国だよ。
と言ったそうだ。
なるほど。ドライな考えだが理屈は通っている。日本もそういう国になったという事か、とその話を聞いた我々は納得した。
このエピソードが本当かどうかは知らない。
岡本綾子さんがアメリカで賞金女王になったのは1987年だから、本当だとしてももう20年以上前の話のはずだ。
話してくれた友人は読書家で博識だから何かの本で仕入れた知識なのだろうが出典を聞くのを忘れた。
そもそもこういう話で一々出典を聞くのは野暮だし。
ちなみに、友人が読んだ話はこのエピソードで始まって、異国でアスリートが戦うことの困難さについての考察となり、岡本綾子さんの偉大さを改めて褒めるという内容だったらしい。
良いサービスを買う
さて、話は戻ってその日の行動。
我々は安い居酒屋で腹を満たすと、少し高めのバーに移動して、ゆっくりとお酒を楽しんだ。
そのバーのサービスは極上で、払った金額以上でした。