平成少数派の生活と意見

ネットの片隅でどうでも良いことを呟く

今のままじゃまたやられる

PC、タブレット、スマホ

 

新しいビジネスが生まれた時、それを育てようとするか、潰そうとするか。新しいビジネスというのは往々にして古いビジネスを破壊していくものですから、既得権益を持っている人達にとっては潰す対象です。

既得権益を持っている組織が大きければ大きいほど、それは強固な岩盤のようになって新しいビジネスの前に立ちはだかります。

それで上手く行っていた時代もありましたが、今や経済のグローバル化は止めようが無く、あちこちで社会がきしみ始めています。

例えば日本では通信と放送の融合が言われるようになってもう10年経ちますが、実態は一向に進んでいません。テレビ局やラジオ局は各地方にあり、免許制度によって守られています。

しかし、もし資金力のあるキー局が自社のコンテンツを全国に向けて直接ネット配信し出したら、おそらく地方局はバタバタと潰れてしまうでしょう。その為、申し訳程度にネット配信をする事でお茶を濁しています。

日本がそんな状態で足踏みしている間に、アメリカでは通信と放送の融合がどんどん進んでいます。たまたまなのか、狙ってなのか、同じ日にAmazonのニュースが2つ出ていました。

 



今回のゴールデングローブ賞では、アマゾンが制作し、ジェフリー・タンバーが主演したドラマ「トランスパレント」が、コメディ・ミュージカル部門の作品賞と男優賞の栄冠に輝いた。

 

 



タイム・ワーナー傘下のHBOやアマゾンとオンラインストリーミングで競合するネットフリックスは、監督たちに長時間型でシリーズ物の番組制作の場と資金などを提供している。

 

 

気がついたら、近い将来、日本でのネット放送(VOD)も、アマゾンやネットフリックスに制覇されていた、という事になっているかもしれません。デジャビュのようにいつか見た光景だけれど。

 

写真記憶位じゃどうにもならない世界

ハーバード大学

 

アメリカではエリートほど猛烈に働く事が良く知られています。そして、大学生も、優秀な大学の優秀な学生ほどよく勉強します。

昨日、『虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)』を修めれば『写真記憶』が手に入るのではないか、と書きました。書いていて思い出した映画があります。『ペーパーチェイス(原題:THE PAPER CHASE)』です。

 



ハーバード大学で、法律の勉強をする学生たちを点描した青春ドラマ。ひたすら成績の向上をめざす学生たち。だが、気の抜けない競争の中で、プレッシャーに耐えかね、脱落していく者も多かった。そして、全ての競争に勝った青年もまた、勉学だけの青春に虚しさを覚えるのだった……。

ペーパーチェイス - 作品 - Yahoo!映画

 

 

ハーバード大学ロースクールの学生はよく勉強する事で有名ですが、その猛烈な勉強ぶりが描かれています。原作はジョン・ジェイ・オズボーン・ジュニアが自らの体験を綴った同名小説なので、名門大学のロースクールの学生がどんなプレッシャーの中で必死に勉学に励んでいるのか、リアリティを持って見る事が出来ます。

恋愛は禁物。恋愛に割く時間があれば勉強しなければならない。寝る時間も惜しんで勉強。と、いうか競争に勝つにはゆっくり寝てはいられない。テスト前には食事する時間さえ惜しい。とにかく猛烈に勉強する学生の生活が描かれていて、日本の大学との違いに驚きます。

映画の中で、『写真記憶』を持った学生が出てきて、自分には『写真記憶』があるから、と自慢気に言うのですが、Q&Aを繰り返すソクラテス方式の講義では全く通用せず、テストで落第点を取り、仲間からも大事にされない存在になり、最終的には挫折して大学を去ることになります。

『写真記憶』を持っている事で、今まで秀才として過ごしてきた学生ですが、その程度ではハーバード大学ロースクールでは通用しなかったわけです。

この映画を観ると、アメリカとの交渉で日本が連戦連敗するのも納得してしまいます。あんな競争を勝ち抜いて来た連中との交渉は並大抵の事じゃ勝てない。TPPもいいようにやられちゃうんじゃないでしょうか。

資格試験を目指している人や、仕事にやる気が出なくて困っている人は一度観てみる事をお勧めします。向学心、向上心が湧いてくると思います。